猿田にちなんでの話題

2007/02/07

日高市に「猿田」という地名がある。読み方は(やえんだ)。さてこれは何じゃ? 

  まずは猿田という地名や建物名(神社など)が付いている場所をサーチする。

 

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是永の猿田彦大神  福岡県日出町豊岡 公民館のHP

猿田彦大神フォーラム ひらかれる未来神話 謎のサルタヒコ  (うんちく学系か・・)

猿田彦神社のご案内    伊勢市宇治浦田2-1-10

猿田神社(さるたじんじゃ)  銚子市猿田町1,677 祭神(猿田彦大神)

猿田彦  静止画 宇和津彦神社 愛媛県宇和島市

馬と猿田彦  サムライシリーズ 馬の情報館 より

猿田彦と民間信仰 

猿田彦の装束  衣装、具足カタログ 神社ご用達品か?

高知県日高村猿田洞  「日高」と「猿田」が一緒になった村なのでめずらしい・・・

共通見解は 猿田彦大神は、一般に道の神・道祖神と考えられている。また、後に修験道が盛んになると、天狗(てんぐ)の神様ともみなされるようになった。

猿田彦は神社のお神楽(例=岡山県地方)では”天狗”の面を付けて登場する。(猿田彦の装束)(野木神社の例)

余談:猿田彦は天宇受売神(アメノウズメノカミ)と結婚した。天宇受売神は後に”お多福”の別称がある。天宇受売神は邇芸命(ニニギノミコト)から猿田彦に遣わされて役目を果たした後、結婚したとの伝承がある。 これって、大和朝廷による地方支配のための政略結婚ということではないか?

Question ではなぜ日高の地に猿田と書いて「やえんだ」と読むのであろうか。  

高麗神社の祭神は猿田毘古神高麗王若光、武内宿禰。 この「猿田毘古神」は「彦」のこと。 ところで野々宮神社の祭神のひとつが猿田彦だということを発見した。

男神。 ⇔比売...

〔「日子」の意という〕男子の美称。男の名につけて多く使われる。
「海幸―」「猿田―」

金達寿 古代朝鮮と日本文化

講談社学術文庫 754(昭和61年九月発行)、Ⅰ 神々のふるさと、2 高麗王若光と高麗神社(p55〜p75)を読んだ。

この本は「日本の中の朝鮮文化 Ⅰ」より10年後に出たもので、2 高麗王若光と高麗神社の章は、第58代高麗神社の宮司さんと大学教授らの座談会を交えた記述になっています。この章の序論部分に以下のような趣旨の記述があります。

”猿田彦=国つ神(地元の旧支配者=新羅系渡来人)、高麗若光=天つ神(朝廷より遣わされた支配者)の関係”

 この章を読むと、金達寿の著作における高麗神社のなりたちについては客観的に整理されており、著者のそれまでの”朝鮮シリーズ”の著作の成果を踏まえた書き方になっている。それは著者の文章の中にも表明されている。作家としての著者の初期のスタンスは、朝鮮人=被差別者という視点であったのが、日本文化の起源は”朝鮮からの渡来人と縄文人”の融合の産物である、との視点に変っている。現実に従来、日本での著作物において「帰化人」とされていた記述は「渡来人」に修正されてきているのは、著者を含む多くの歴史研究者の仕事の結果ではないか。

続く・・・・・・

  猿田よりも西、秩父側にある橋「鹿台橋(ろくだいばし)」の側に建っている「新井家住宅」